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慌て
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「ううぅ……」
はるからもらった自分の部屋の中で、何を着て行くべきか迷っていた。
これは、前に着た。
これは…デートの時に。
あ、これは………捨てよ。
「あれ…?」
長い間、同居していたのだから、私服なんて互いに限られてる。だから、いつも通りでいいじゃん。あ、でも逆に気を遣うべきなのか?だとしたら、今から買いに行く?いや、時間はない。
「ゆーちゃん?」
「いや、買いに行ったほうが良いのか?」
「ゆーちゃん」
ぽん、と肩に手が乗る。
「ひゃっ?」
「あと15分しかないけど?」
「い、いつのまに…」
気づかなかった。はるってそんな動きできるんだ。
感心していると、はあ、と溜息をつかれる。
「とりあえず、時間無いから早く着替えな?」
「え、今何時?」
「4時半ちょいすぎ」
「やばっっ…」
そんなに悩んでいたのか…
まあ、いつも通りでいっかな。
「あ!髪の毛やらないと、っ」
着替え終わり、洗面所に行こうとしたら、ふいにキスされた。
「ん…ふぁ、っ」
「落ち着いて、ね?慌てるとどっかで失敗するよ」
「あ、ありがと?」
「どういたしまして」
嬉しそうに笑って言われるけど、怒りはしなかった。
本当に、落ち着けた気がしたから。
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