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ドア
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「…っ」
「小林さんが室を貸してくれてね。人に貸し出す用の」
信号が変わり、青になる。クルマが揺れ、走る。
驚きで声も出ない。息も上手くできない。ただ、玲を見つめるだけ。
車のポケットが視界に入り、見てみたら、知らない鍵があった。
「あ、それ。部屋の鍵だよ」
この辺は人通りが少なく、この後からは信号がぐっと減る。
…今しかない。
ドアを開けて、外へ飛び出そうとした。
しかし。
「あか、ない」
ガチャガチャと何度も開けようとする。
「やだ、なんで、あいてよっ」
「祐樹」
肩に手が乗る。恐る恐る後ろを振り返れば、怪しげに笑う玲の顔が見えた。ひゅ、と息を吸う。
「おとなしくできるね?」
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