アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ペース
-
「玲っ!ま、まって…っ」
強く引き続けられていた腕が放され、こっちに振り向き立ち止まる。
無言で。つめたく。
「はあ…はやいってばあ…」
ずっと早足で行かれるから休めずに辛かった。もうホテルから随分離れて人気もあまりない。
「どこ、行くのさ」
まだ整ってない息で途切れ途切れに言う。
「教えない」
「は?」
わからない。もしかしたら決めてないのかもしれない。ゆっくり近くにあったガードレールに近づき、腰かける。
「遠い?」
「…あと少し」
「あと何分?」
「今のペースで10分弱」
「うわあ…」
結構歩いたのにまだかかるのか。そこまでして行きたいのか?玲は息切れてないし、体力があるのか大丈夫そうだが、こっちが平気じゃない。
「行こう」
どうやら意見を曲げないらしい。
「ペース、落として?」
「ああ」
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
163 / 205