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体温
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「うぅ…やっぱりさむ」
「何度目だよそれ」
「うぅ……」
体を丸くして体育座りをする。それでも寒くて玲とくっつけば、玲の体温を感じた。
「あ、でもほら。こんな綺麗なの見れたし」
空を見上げれば雲ひとつない満天の空が広がっている。
「………いる」
「え?」
突然隣からボソボソと声が聞こえた。
「好きな人、俺はいる」
目を合わせてはっきりと言われた。寒くてなんとなく重ねた左手が上手く繋げているかわからない。
好きな人。
いるって言われたら、頑張れとしか言えないじゃんか。
「おー、玲にも出来たんだね。僕もだよ」
上手く笑えているかもわからない。
「ああ」
重ねていた左手を動かして、自分の反対の右手に乗せる。左手は暖かいのに右手は冷え切って、感覚もはっきりしてなかった。
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