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帰り
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授業が終わって部活休みだから帰ろうと思ったら、ぶつかったやつが来た。
「すごいねあの人…」
こういう時には一緒に帰ってるから祐樹は俺が支度し終わるまで待っててくれてる。
「すごい?」
「ほら、ドアのとこ」
「うわあ…」
こっちが見たことに気づいたのか、手を振ってくる。
「女子達ー!そこの男がかまってくれるらしいよー」
そう言えば、あっというまに女子に呑まれてった。
「ちょっとなに言ってんのさ」
「帰ろ」
「え?あ、うん」
後ろのドアが女子で埋れてる間に前のドアから出て下駄箱へ向かう。
「知り合い?」
「そんなわけあるか」
不機嫌に言って、靴箱の中から乱暴にローファーを取り出し、代わりに上履きを入れる。
「あー…ぶつかった人?」
「それ」
やつが来ないように足を早めて校門を出てからゆっくり歩く。
「確かにあれは亮太苦手そうだね」
「もちろん」
学生が多い駅までの道を進む。
「玲はあの人知ってるかなあ…」
「玲?」
「あ、うん。幼馴染」
「学校おなじ?」
途中の自動販売機で止まってジュースを買う。
「そうだよ?」
それが何?と言ったような顔をされる。
「一緒に帰んねーの?」
「うん」
「へえ…」
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