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毎日
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朝。社会人になってから、起きると隣には誰もいない。一人分のスペースと少しだけ暖かさがあるだけ。
もそもそと動いて時計を見る。目覚ましの鳴る5分前くらい。二度寝したら遅刻すると思って、無理やり体を起こす。少しひんやりとした部屋。
カーテンを開けたら眩しくて目をぎゅっとつむり、閉め直して部屋を出る。
「おはよ」
「おはよ」
玲は朝早いから僕が起きた時にはもう着替え終わってて、台所で食器を洗ってた。朝は朝食作るのは当番制だけど、食器洗いは自分でだ。
「今日は何時まであるの?」
「どうだろ…いつも通りくらいかな」
「そっか」
テーブルに用意されたサンドイッチを横目で見ながら、玲のいる台所へ向かう。
冷蔵庫から牛乳を取り出してコップに入れたらレンジにいれる。
玲はレンジが終わらないうちに台所から出て、寝室に入ってく。それをぼんやり見て一息つく。
毎日毎日、これの繰り返し。休日は一緒にいられるけど、疲れて遅く起きて早く寝るからあんまり時間が無い。
大学生活、盛りすぎたかな、と後悔する。
「祐樹、いってきます」
玄関から小さく聞こえる声。
「いってらっしゃい」
寂しいよ、玲。
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