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裕樹視点
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その日は2人でのんびり過ごせた。
「体中痛くて自分じゃ起き上がれなーい」
「はいはい」
「あぁ…玲が乱暴にしたせいで1人でご飯食べられないよー」
「はいはい…」
ひたすらワガママを言ってみた。
玲は仕方なさそうに聞いてくれた。
今までの隙間を埋めてくような時間だった。
夜のことだって嬉しかったくらい、僕だけが不安じゃなかったんだって思えて玲にまた近づけた気がする。
夕飯の後にTVを見てた。ひたすら司会が喋ってちょこちょこ芸人の人達が喋って笑ってる。それを少し笑いながら見ていた。
「なんかさー」
「何?」
玲はその横でスマホを真剣に見てた。ちら、とゲームの画面が表示見えてまだ子供だなぁとぼんやり思った。
「こうしてると夫婦みたいだね」
「…そうだな」
「性別の壁がなかったらなぁ…今頃結婚してたかもよ?もう20後半だし」
「そうだな」
「聞いてる?玲」
「…」
眉間にシワを寄せている玲が寝室に向かう。
「え、スルー?」
どこで怒らせたんだろう。ずっとパシリさせてたからかな。それとも結婚の例えが嫌だったのかな。
しばらくして寝室からこっちに向かってくる玲の足音がして、玲を見つめる。
本当に真剣な顔をしててびっくりした。
「裕樹」
「はい」
「…冬休み」
「うん?」
「ちょっと、遠くにでかけよっか」
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