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僕のセカイ10
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ドンと身体に響いた鈍痛。
去りゆくお父様の車…
霞んだ視界の中で、重い腕を、必死にお父様へ伸ばそうとするがその手は宙を切るだけだった。
そこで、僕の意識はブラックアウトした。
どれ程の時間がたったのだろう
何かが触れる感覚と、鼻を刺す異臭で意識は引き戻された。
ゴミを漁りに来ていた鴉が僕を突いていた。
痛い…寒い……、やっと僕、死ねるのかな…
お父様に痛めつけられた身体に肌を刺すような寒さ。
天国って、どんなところなのかな…
あ、でも僕は地獄、か…僕のせいでお父様とお母様は幸せではなくなってしまった。
僕が聞こえないから。
そう。全部僕のせい。
…僕が居なくなったら、みんな、幸せになるのかな…
お父様も、お母様も、また笑ってくれるのかな……
……
薄れゆく意識の中、そんなことを思った。
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