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「写真撮りたかったのにー。」
「まだ言いますか?それ。」
「だってあまりにも似合ってたからさ。」
先輩は、すごい甘い顔で言ってくるんだけど、内容は犬耳が似合うってなんとも微妙だよね。
というか先輩と歩いてるだけで、周りの目線がすごい…。
疾風とかで慣れたと思ったんだけどな。
「…きーちゃんなんで斜めにいるの?」
「いや、だって先輩といると周りの目線怖いんですもん。」
「まぁ俺イケメンだからねー。」
「先輩のそういうとこ嫌いじゃないです。」
「えっ?先輩のこと好きって?きーちゃんかわいすぎー。」
「わっ!もー!抱きつくの禁止ですって!」
ただでさえ見られてるのに、抱きしめてくるもんだから余計目線が痛い。
しかも重いし!!
「ねー俺きーちゃんのとこのどうぶつカフェ行きたい。」
「離れないと連れてきませんよ。」
「いや俺場所わかるし。だからこのままで大丈夫。」
もー!この人はああ言えばこう言う!
俺が大丈夫じゃないんです!
「きーちゃん怒らないで?」
「怒ってません。」
「えーだって頬膨らんでるよ。」
「膨らんでません!」
「ふふっ。じゃあね条件!」
「いやな予感しかしないですが、なんですか?」
「どうぶつカフェ着いたら犬耳付けて接客してよ。」
うわっ…そうきたか。
犬耳……あれ結構恥ずかしいんだよな。
でもこの周りの人からガン見されてる状況よりはマシ?
「……いい、ですよ。」
「ほんと?!やったー!!写真も撮らせてね!」
早く行こうと言って、俺の手を引いてくる先輩。
なんで満面の笑みなのさ。
俺の犬耳に需要なんてないってのに。
それよりもなんだろう、繋がれた手は、水族館で手をつないだときとなんだか違う。
そんな気持ちを反らすように、足の長い先輩に必死についていくことに集中した。
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