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手紙の内容はこうだった。融が読み上げる。
『実果へ
はじめまして。俺は壮克という。
お前の力を貸して欲しい。これを読んだら、白手袋の団の基地にきてくれ。
お前には俺の補佐をして貰いたい。けど、もし俺が死んでいたら、団長になってほしい
じゃあ、よろしく。
壮克』
名前の下にこの基地の住所が書いてあるが、他には文章は見当たらない。
「なんですかい、これは。確かに団長の字に似てますけど…実果さん、貴方何者です?」
「俺はこれまでは何者でもなかった。今までの記憶もないし。それで今日から団長代理になる」
「えええ…困りますねえ」
手紙の内容もおかしい。はじめまして、その一言から始まっているのがおかしい。団長と実果の関係がまったく分からない。さらに実果本人は記憶喪失ときた。
(落ち着いて…落ち着いて融。ここは、あっしがしっかりしないと!)
実果の扱いに困った融は、気をしっかり持とうとするが、どうすればいいのかはわからなかった。悩んでいるうちに、痺れを切らした津流が噛みつくように声をだす。
「アンタ、意味わかんねーよ!スパイか?あの、化け物たちの仲間で、スパイしにきたのかっ?」
「うーん、津流はお口閉じなはれ。話が進まない…ほら、津流はいい子でしょ?」
「っこんな時に子ども扱いするな!」
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