アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
和彦サイド
-
悠里をおんぶしながら階段を一段一段降りていく。足さえ怪我しなければもっとはやくいけるのに…!!
悠里…
死なないでくれ…
「わりぃわりぃ…てかはやく歌ってくれよ…子守歌」
和彦「…わかった」
あの日初めてこの歌を悠里に歌ったとこを思い出しながら…
和彦「〜♪ 星に 願い 込めて
君を 探し出す
泣いている君を そばにいって
助けてあげたい
幼い命が 強く生きている
安らかにさぁ 眠れ 」
和彦「悠里…?歌い終わったよ…ねぇ…」
悠里から返事は返ってこない。
そっと悠里の手を触ると氷のように冷たい。
悠里をゆっくりと下ろして階段の隅に座らせる。
和彦「幸せそうな顔して…っ…まるで眠ってるだけのようだよ…いつものように起きておはようって言ってくれよ…!!なぁ…!悠里…!!…頼むから起きてくれよっ……」
どんなに揺さぶっても悠里の目が開くことはない。
悠里のいない世界なんて楽しくもなんともなかった…
もう君と離れるなんて考えられないよ…
和彦「俺も…愛してるよ…この世界中で誰よりも君だけを愛してる…」
隠し持っていた護身用のナイフを取り出す。
和彦「すぐ行くから…」
思いっきり自分の胸に突き刺した。もの凄い痛みにすぐに意識を失いそうになる。
和彦「…くっ…!!…ゆ……ゆう…り…」
最後の力を振り絞り悠里のそばに行く。悠里を抱きしめながら重たいまぶたを閉じた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
163 / 166