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ー3ー
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入学式も終わり
何事もなく1日の終を迎えていた。
ホームルームも終り
僕は帰る準備をしていた時のこと。
「なぁ、お前あの水島だろ?」
そう言って何人かの男の人たちが僕を囲むように
現れた。
「…ぅ、うん?…水島…ですが?」
「あ、恋子ちゃんでしょ?」
ケラケラと笑い出す男の人。
っ…
「ぼ、僕は恋子じゃ…」
「え?恋子ちゃんでしょ?男の癖に少女漫画大好き可愛い物が大好きの水島恋子ちゃんでしょ?」
「え、マジで?きもw男なのに?世間で言う男の娘?」
っ…まただ。
恋愛漫画が好き。可愛いものが好き。
それだけなのにまたいじめられる。
「っ…」
溢れだしそうになる涙を抑えながらも
睨みつける。
「それ、睨んでるつもり?可愛いですね〜恋子ちゃん」
ぎゃはぎゃはと笑い出す男の人達。
今まで必死に堪えてきた涙もポロポロと床に落ちる。
「…ちっ。おぃ、テメェーらうるせーよ。」
「あぁ?んだてぇめぇ…って…か、神島健人」
先程まで馬鹿にしてた奴らは
ケロッと表情が変わり怖いものを見たように怯えだし
教室から逃げていった。
「…テメェーも泣いてんじゃねーよ」
そう言い残し神島健人?君は教室から出ていってしまった。
取り残された僕はゴシゴシと涙をぬぐった。
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