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あたたかな湯
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湯気の立つお風呂に、今日は熱い日なのかと思った。
お風呂は嫌い。
冷たい水に沈められるし、熱いお湯を掛けられるから。
水に沈められるのは、寒いし苦しい。
でも、お湯を掛けられると痛い。
お兄さんは僕を抱えながら、足から入れるぞと言った。
今日はどれくらい熱いのかな。火傷しないくらいがいいなぁ……。
ちょんと足先を付けられて、一瞬熱いと思った。
でも、それは僕の気のせいで――
「……あったかい」
体を全てお湯に沈めるととても気持ちよかった。
あたたかい。こんなお風呂初めてだ。
あたたかいお湯を手で掬ったり、少し跳ねさせてみたりする。
ふと視線を感じてお兄さんの方を見た。目が合う。
びっくりして目を逸らしてしまった。
「あの、どうして、脱がないですか……?」
いつまでも服を着たままのお兄さん。
僕ばかり、あったかいお風呂に入るのは申し訳なかった。
「一緒に、入っていいのか?」
びっくりしたようにお兄さんは僕を見た。
え、一緒……に?
考えて、急に恥ずかしくなった。
確かにあんな質問、一緒に入ろうと言ってるものじゃないか。
でも、なんでか……嫌ではなかった。
「……はい」
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