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何となく気分が晴れなくてわざと砂を蹴りながらだらしなく歩く。
それはベンチに座ってからも同じで、舌打ちや貧乏ゆすりが止まらない。
なんで俺がこんな馬鹿な事…なんて考えているせいで休憩と呼べる程落ち着けず、結局ただ時間をやり過ごしているだけだ。
先週の金曜…委員長が家に来た日だ。
それから一週間、変に顔を合わせづらくて学校には行けていない。
俺が出席しない事はもはや当たり前だが、正直何度も行こうか迷った。
自分でも気持ちが悪いが、委員長に会うためにだ。
あいつの事を考える度に自分の思考に鳥肌が立つ。
未だにこの気持ちは勘違いか何かじゃないかと思っている。
というか、認めたくない。
あんな気の強い、全く可愛げの無い奴に会いたいなんてどうかしてる。
そうやって否定出来るような要素を幾つも出すが、数え切れない程色々考え込んだせいで答えは出てしまっていた。
ここまで認めたくない理由は、自信が無いからだ。
最初は簡単なものだった。
委員長が男だから、今まで毛嫌いしていた部類の人間だから。なんて最もらしい理由を挙げて納得していた。
そんな相手を好きになる筈が無いと。
でも駄目なんだ。飽きる程納得のいくように自問自答して閉じ込めても、あいつの存在は消えなかった。
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