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「…でも、ずっと後ろに誰も居ないのは気になる」
「……」
「変か?」
「…かなり。」
つい本音が出る。
何とも言えない表情でこちらを見上げてくる委員長は、はっきり言って変だ。
だって、これじゃまるで俺に学校に来て欲しいと言ってる様なもんじゃないか。
それはかなり変だ。
俺の中の委員長はそんな事は言わない。
有り得ない。
「そうか」
おかしな期待をしないように全力で否定するが、委員長が一瞬寂しそうな顔をしたように見えて焦った。
やっぱりおかしい。
今日はどうかしてる。
委員長のそんな顔を見た事が無かった為に動揺が止まらない。
俺までどうかしそうだ。
いや、俺はもう随分前からおかしいか。
そう言えばそうだ。
最初から変なのは俺の方だよな。
「行ってやってもいい」
どのくらいの間が空いたか分からなかったが、頭がぐちゃぐちゃになった勢いで言葉を投げ付けた。
「これから真面目に出席する」
結局俺は、自分に嘘をつけなかったんだ。
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