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「何かされる?」
どちらかと言うと、何かしてるのは俺の方だと思うが。
「あ…それ俺も気になってた」
ボーッと、煙草の先から上に向かっていく煙を眺めていた寺野(テラノ)も気だるげにこちらを向く。
重い程に黒く染められた黒髪の間から切れ長の目が覗き、太陽に照らされたピアスが眩しく光る。
そのすぐ隣には綺麗な銀髪。
木乃と寺野はよく、周りの仲間から白黒コンビと呼ばれている。
コンビと言うだけあって、他人が見てもわかるほど異常に仲がいい。
明るく活発で社交的な木乃と、何処か冷めていてあまり人と関わる事の無い寺野は、髪の色の様に対照的だ。
「登校するなんてそれだけでびっくりなのに、あの委員長に突っかかるんだから何かあると思うでしょ」
屋上に来る前に買ったジュースの蓋を開けながら言う木乃は、何処か楽しんでいる様にも見える。
「委員長に、学校に来いとか言われたんじゃないの?」
興味深そうな視線にそうじゃない、と返そうとした所で頭で言葉を反復した。
なるほど、確かに言いそうだな。
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