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「何やってんの、委員長」
台本にある台詞を読み上げるように、あの時と同じ言葉を吐く。
少しだけ振り返った委員長は、思いのほか驚いて居ないようだ。
自然な動作で目を逸らされる。
「なんだ、またお前か」
「それはこっちの台詞だし」
それ以上会話は続かなかった。
確実に拒絶されると思っていた俺は、予想外の態度にどうする事も出来ずに立っている他ない。
しばらく微妙な空気の中、お互い何もせずにただそこに存在していた。
もしかしたら俺が居ることを忘れているのではないかとさえ思えた時、再び苦しい息遣いが響く。
「うえっ…は、はあ…」
酷く気分が悪そうで、普段の姿と比較すると死んでしまうのではないかと思ってしまう程、弱っているようだ。
「なんでそんな、吐くほど飲むんだよ」
思わず一緒に隣にしゃがみ込み、様子を伺ってしまう。
また睨みを聞かせて「放っておけ、近付くな」なんて言われるかもしれないな、と瞬時に思った。
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