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それからは何事も無く一日が過ぎて行った。
目を付けられると言っても、たまに好奇の視線を感じるだけで、わざわざ人が沢山居るところで絡んで来たりしない。
何も気にする事はないが 、しかしどういう訳か後ろの空席を仕切りに意識した。
やっぱり今日も来ないのか。
あいつ、自分で無理矢理席取ったくせに。
いや、来るなんて思ってすら無かったけど。
と、そう考える度に金曜の事を思い出す。
連れて行ってくれ、なんて口走ってしまった夜の事だ。
色々な事が起こり過ぎて切羽詰って居たせいでもあるが、人に…あいつにあんな恥ずかしい所を見せてしまうなんて。
あんな弱い自分、自分自身でも知らなかった。
今からでも穴に埋まりたい気分だ。
もう会いたくもない。
だから、あいつがこのまま今までの様に学校に来なければ好都合だ。
けれど、この上なく嬉しいことの筈なのに、あの美味しそうにご飯を食べる姿がちらつく。
もう自分でも訳が分からなくて、「こんな事になってるのはお前のせいなんだぞ。学校くらい来い。それから責任をとれ」
なんてモヤモヤとする。
その考えにも、更に疑問が深まるばかりだった。
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