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何かあったんだろうか。
だけど待ち合わせ場所から動く訳にもいかず、それからも暫く待ってみる。
こんな事なら、成瀬のクラスも聞いておくんだった。
しんと静まり返った教室で、さっきの寺野の言葉が頭で響いた。
“ちゃんと信頼出来る相手なら、隠さずに言えるはずだ”
机に突っ伏して目を瞑る。
確かに、そうだ。
会ったばかりだし、助けて貰ったとはいえわからない事が多過ぎる。
心から信頼なんて、まだ出来ない。
だけど頼ってしまった訳だし、正直言ってどう見ても悪人には見えない。…これは第一印象でしかないけど。
ただ少し、何を考えてるのかわからない節があるな…とまた自問自答の繰り返し。
悪い癖なんだろうが、こればっかりは辞めようと思って簡単に実行できる事ではないらしい。
それからまた昼間の事を思い出したりしていたが、瞑っていた目を開けて欠伸を噛み殺す。
こんなに静かな中で考え事をしていると眠ってしまいそうだ。
もう一度窓の方を見ると、もう薄暗いという表現では追い付かない位に真っ暗になっていた。
あとどれ位かかるんだろうか
このままぼんやりとしていたいが、寝る訳にもいかないのでトイレで顔を洗う事にする。
戻って来ても居なかったら申し訳ないが帰ってしまおう、と結論づけて席を立った。
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