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ほだされる(雪夜side)
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いたずらっ子のような笑顔に見惚れたものの、そんな場合ではないと、慌てて首を振った。
『……まぁ、あれだ。ずっとって訳じゃねぇ』
一年でいい、と、何もかもを覚悟した静かな声が言った。
『それで気持ちに変わりがなけりゃ、そん時は追ってこい』
厳しく突っぱねられた挙句、中途半端にやさしく甘やかされて。
『仮にも恋人なら、最期の願いくれぇ叶えるもんだ』
とダメ押しされ、
『ずるい……っ』
止めどなくポロポロと流れ落ちる涙を、乱暴に手の甲で拭った。
『坊はずるい……です……っ』
『煌だろーが。ったく、何回言ったら覚えんだか』
グイッと乱暴に引き寄せられ、腕の中に抱きしめられた。
『つーか、終わるって決まったみてぇに泣くな』
『……っ』
『このケンカ、負ける気はねぇが』
明後日の方を向きながら、坊が言いにくそうに言い募る。
『万が一にもおまえを道連れにしたんじゃ、寝覚めが悪ぃ』
『それが僕の望みでも……っ?』
『人は変わる』
確かに、ここに来る前と後では坊はまるで別人だった。
『聞き分けろ』
後顧の憂を断ち、全力で挑もうとしている想い人を前に、返せる答えなど一つしかなく。
『わかり……ました……っ』
すべてを呑み込み、もはやうめくように言うと、グリグリと乱暴に頭を撫でられた。
『でも、一年だけですから、ね……?』
『耐えられんのかよ?』
面白がるような表情が悔しくて、
『……意地悪だ』
睨みつければ今さらだろ、と笑われた。
『……もうっ』
笑ってくれるのが嬉しくて、結局は頬が緩んでしまう。
『……くそっ。このオンボロの身体がちっとはマシんなったら、マジで抱き潰すからな。覚悟しとけよ?』
明らかに欲情した坊の表情に、心臓が跳ねた。
『……足んねぇんだよ、全然。一日一回とか、どんな拷問だ』
やるせないため息に全身が甘く痺れて、震えた。
『……っ』
『勃ってんの、バレバレだろ』
『ゃ…ぁ…っ』
触れられてもいないのにジワリと溢れてしまう。
恥ずかしくてキツく目をつむれば、ハーフパンツのウエストから坊の手が忍び込んできて、息を詰めた。
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