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抱擁
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近藤に宥められて、部屋に戻った。
…手を、繋いで。
俺の顔は涙でぐしゃぐしゃになってたけど、それを見て近藤は、愛おしそうに笑った…から、笑ったことに怒るに怒れず、ただただ顔を隠していた。
部屋に戻った後、順番にお風呂に入って、身体を温めた。
俺が髪の毛を乾かさずに洗面所から出てくると、近藤は怒った怒った。
俺の頭をがしがしと拭いて、丁寧にブローする。近藤が世話を焼いてくれるのが、嬉しくて、近藤がブローしてくれるのが気持ち良くて、うとうとしていると、近藤がまた後ろからぎゅう、と抱きしめてきて、もうどうしようかと思った。
好き。好き。…大好き。
気づいたばっかりの想いは、もう留めることを知らないように溢れてきて。
でも言葉にするのも恥ずかしくて。
俺は前に回ってきた手をきゅ、と握ることしかできなかった。
あ、そうだ。そういえば…さっきおれ…近藤のこと…名前で呼んだの、き…かれて………
俺はこのまま寝てしまって、近藤がベッドに運んでくれたらしいけど、その時に、唇にキスをされていたなんて、俺は知る由もなかった。
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