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片隅
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とりあえず遥香くんが言ったことを信じて部屋に戻る。
…暗いの怖いっていうのがホントだったらかなり可愛いんだけど。
ドアをガチャリ、と開け、電気を付けると、もそもそと布団が動いて、高木が出てきた。
…なんだ。普通じゃん。
ちょっと残念に思っていたら、ぽすん、と高木が僕の胸の中に飛び込んできた。
ええっ!!ちょっとお!?
突然飛び込んできた高木に何が何だかわからず、身体が固まった。やり場のない両腕。
「…どこ行ってたの」
顔を僕の胸に押し付けたまま、高木はそう言った。
うわああああ!何この子やばい可愛いぃ!
「え、えっと、あの…「どこ、行ってたの」
顔を見ようと思って高木の両肩に手を添えて密着した身体を離そうとしたのだけれど、高木が離れない、と言うかのようにぎゅう、と僕の服を掴んだ。
え…ちょっとこれは…ど、どうすればいいの!!?
「も、もしかして、1人が寂しかったの?」
…なんてね。
ピクっ、と身体が揺れた。
ええっ何この子可愛い。
「ち、違うし」
とか言いつつなんか髪の毛から見える耳は真っ赤で。
「…じゃあ、暗いの、怖かったの?」
「!!」
そう聞くと、ぱっ、と顔を上げて、俺の顔を見た。なんか目がめっちゃウルウルしてる。なんで知ってるの?って目が訴えてる。…ていうかこれ上目遣いだよやばいやばい。
「…ふん」
鼻を鳴らしてぐりぐりと顔を押し付けてきた。
やばい。この子やばい。襲いたい。襲っていいかな。ねぇ、いい?
とりあえずぎゅ、と抱きしめ返してみたら
「……俺、暗いの無理だから、勝手にどっか行くなバカ。行くなら俺も連れてけよバカ」
って言って下を向いてしまった。
「だって寝てたし…」
「なら!電気点けてけバカ」
…僕、今何回バカって言われた…?ちょっとイラッとした僕は高木の顎に手を伸ばし、くいっ、と高木の顔を上に向かせた。
ら、高木はなんか目を瞑った。
おおお!!キス顔だっ
額にちゅ、と唇を寄せると高木はビク、として驚いた顔で僕を見た。
「なっ…!なぁっ……!?」
顔を真っ赤にして額を手で隠し、高木は布団の中に飛び込んで行ってしまった。
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