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伊藤君
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(熊谷先生語り)
巡回中にたまたま見つけた。
学校の最寄り駅から4駅も離れたこの場所はさらっと回るだけで、すぐ帰るつもりだった。
同僚の猪俣の車を見つけたのも偶然だった。
早く帰っていったのに、こんなところで寄り道かと思った。
そしたら、少ししてやせ形でくせのある髪の毛に、くりっとした目の男の子がホテルから出てきた。
うちの学校の生徒だと一目で分かった。
猪俣は何をやっていた?
悪い予感がする。
俺は思わず男子生徒を追いかけて、名前を聞いていた。
彼は伊藤 葵と名乗った。
女の子みたいな名前だと思った。
次の日、伊藤君を生徒指導室へ呼び出し、カマをかけたら予想通りの反応をした。
まだ17歳なのに、愛されたくて愛したくて、必死に堪えている様に見えて痛々しかった。
おせっかいかもしれないが、救ってあげたかった。
たから一緒に昼休みを過ごそうとか提案したのかもしれない。
俺にできることがあれば、何かしてあげたかった。
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