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レモンキャンディ⑤
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(葵語り)
どうしてこうなった?
頭がグルグル回る。
島田君を家まで送って、車両事故で電車が止まってるから、お兄さんのご好意で、ご飯ができるまで島田君の部屋で宿題していたんだ。
だけど、俺は後ろ手に手錠をかけられて、ベッドに横たわっている。
なんで?
「葵君、ごめんね。おとなしくされてくれないと思って。少しの間、我慢してね。」
何を言ってるのか、さっぱり分かんない。
こんな事されたら誰でも暴れるだろうよ。
「外して。痛いから。止めろよ。」
「だーめ。外さない。」
島田君って、こんな人なの?
そもそも熊谷先生があんなことを……いや、山本先輩だ。
島田君について気にしなければ話すこともなかったのに。
この状況をどう打破しようか色々考えようとするが、いかんせんパニックで何も考えられない。
「何するつもり?」
「痛いことはしないよ。気持ちいいだけだから。僕は男の子を抱く趣味はないんだ。葵君もでしょ?」
島田君は、俺のシャツのボタンを外し出した。
「やめっ。ひぁっ。」
首筋から、鎖骨、乳首に唇を這わされる。
背筋がゾクゾクとして、身体中に鳥肌が立った。
「やっぱり。葵君って、男の人に抱かれてるよね。体の反応が違う。すごい。エッロ。」
「あっ………はぁ……あっ…」
乳首を執拗に舐められる。
島田君の舐め方はねっとりして舌がやらしい。
舌先で強く弾いたり、吸ったり、慣れている感じだった。
「僕、上手でしょ。ふふふ。公園でキスしてから、触れたくてたまらなかった。葵君、口開けて。」
島田君のキスは、さっき舐めてたレモンキャンディの味がした。
甘酸っぱくて、ねとねとする。
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