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犯人は誰?③
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(島田真理語り)
いきなり起き上がった僕に加瀬先輩はびっくりしていた。
「真理?どうした?何かあった?」
「先輩……誰か……覗いてる。」
指をさして言うのが精一杯だった。
「えっ?まじ?」
先輩も振り返ると、バシっとそいつと目があった。どっかで見たことがあるような……。
追いかけて、捕まえてやると思った。
乱れた服のまま僕は立ち上がる。
シャツも肌蹴て、股間も半勃ちだけど、怒りがそれに勝った。
「おいっ、まさみちっ、待てよっ。」
待たないっ。
加瀬先輩の声を背に弾かれたようにドアを開けた。
同時にヤツも走り出しので僕も全速力で走る。
ヤツの足は速かった。
僕も必死で追いかけるが、息が上がって呼吸が追いつかない。
はぁ、はぁ、はぁ、はぁ。
絶対逃がさないから。
酸素不足のせいか、周りの景色が歪んで見える。
ヤツも必死なんだろう。
全然速度が変わらない。
裏庭を抜けて、旧校舎を抜けて、グランドが見えてきた。
距離が少し縮まった。
もう少し……。
だけど、普段走る事なんてあまりない僕は、すでにバテバテになっていた。
足がガクガクする。
し、しんどい。逃しちゃうかも…。
と弱音を吐きそうなった途端、ヤツが転倒した。
スローモーションのようにゆっくり転んだ。
ズシャッと土にぶつかる音がする。
うわっ、痛そうだよね。
よっしゃー、捕まえる!!
テンションが上がった!!
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