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しりとりの続き④
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(葵語り)
先生のことをいっぱい聞いた。
熊谷先生の誕生日は2月3日で、貝類が嫌いで、コーヒーが好きで、弟がいて、身長が178センチで、洋画が好き。
そして、俺は運転している熊谷先生の横顔を見るのが好きだ。
途中で休憩のためサービスエリアに寄った。
熊谷先生は煙草を吸いに行って、俺はトイレに行った。トイレから出た後、二人分のコーヒーを買って喫煙所に向かうと、遠くから熊谷先生の姿が見えた。
熊谷先生が煙草を吸う仕草は、すごく色っぽい。耳の下から首筋にかけてのラインが美々しい。思わず触りたくなるくらい綺麗で、みているだけで惚れ惚れする。
先生が俺に気づいて手を振ってくれた。
そのしぐさにきゅんとなる。
「遅かったね。コーヒー買ってきてくれたの?」
先生の好きなホットのブラックを渡した。
さっき聞いたから間違いないと思う。
「はい。好きって言ってたから。どうぞ。」
「ありがと。」
並んでベンチに腰掛けた。
休日のサービスエリアは混んでいて、さっきからひっきりなしに人と車が出入りしている。
「さっきの質問、昨日考えたの?」
「昨日の夜、考えました?。先生のこといっぱい知りたくて。えへへ。」
子供っぽかったかなと思いながら答えるも、実際熊谷先生から見たら俺なんか子供だろうからしょうがない。
そしたら、熊谷先生が急に黙り込んだ。
下を向いて手を顔に当てている。
「先生っどうしたの?具合悪い?」
「地雷が……何でもない……少し、立ちくらみが…」
さっきから座ってますけど、立ちくらみ?
「大丈夫だから。ちょっと待ってて。あと、葵、着くまであんましゃべんな。」
「なんでですか?しゃべんなって。」
うるさかったのかな。
運転の邪魔になったのかと哀しくなった。
「いいから。もう行くぞ。」
ぐいっと右手を引張られる。
左手のコーヒーがたぽんと揺れるのを感じた。
手繋いじゃった……。
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