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熊谷先生の憂鬱13
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(熊谷先生語り)
「俺からお願いがある。メールも電話も好きな時にしてほしい。」
「えっ、迷惑じゃないの?」
ああもう、不倫脳が邪魔をする。
付き合ったばかりの恋人からのメールを迷惑がる奴がどこにいるんだよ。
「迷惑じゃない。俺は葵がしてくれるものはいつだって嬉しいよ。電話も出られなかったら後で掛け直すし、迷惑になるからいつ掛けていいか分からなかったんだろ?」
葵が控えめに頷いた。
「うん。メールも誰かに見られたら、先生が困るかなって。」
「困らないからバンバン送って。俺は葵のものだよ。いっぱい送って逆に俺を困らせてほしいくらい。」
葵は、分かったと呟いた。
そして恥ずかしそうに
「先生は、俺の……もの?」
と聞いた。
「そうだよ。心も身体も葵のもの。」
葵は下を向いたまま俺の手を握り頬を寄せた。俺より少し小さくて柔らかい手だ。
こういう少しガキっぽいところが、たまらなく可愛く思える。
「ここも?」
「うん」
心臓の所に手を添えた。
「ここも?」
「うん。葵のもの。」
次は、耳に触れた。
「ここも?」
「うん。」
両手わしゃわしゃと髪を触れると、くすぐったくて思わず笑みが溢れた。
「髪の毛も?」
「うん。」
唇を指でなぞられる。
形のいい指の感触が唇に伝わってきた。
そして、目線が合い丸いくりっとした目が俺を見た。
「全部、俺のもの。」
そうだよ、と言う前に葵が唇を合わせてきた。ゆっくり舌を入れてくる。
俺は、葵の温かい舌を甘噛みして絡ませた。
まるで、身体中の感覚がそこに集中したみたいに夢中で貪る。
溶けてしまいそうだ。
俺の可愛い恋人。
全部あげても足りないくらい好きだから。
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