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海とドライブ2
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(葵語り)
先生を驚かせようとしたら、返り討ちにあった。
飴を食べさせる時に指も入れたら焦るかな、と思ったら逆に……やられた。
不覚にもドキドキしちゃった。
こういうことはもうやらない……。
車が山道を抜けて、視界が広がる。
海が見えた。
「うわー海だ。」
海って見てるだけでテンションが上がる。
太陽の光が反射してキラキラしていた。
眩しすぎて直視できない。
「ちょっと休憩。俺も一服したい。」
車を停めて、砂浜へ続く階段を駆け下りた。
ひゃっほー。
海、冷たいよ。
テンションが上がる。
走って、水を弾く。
先生は座って煙草を吸っていた。
「おーーい、佑樹じゃない?そうだよね。佑樹だ〜〜、久しぶり〜。」
後ろから声がした。
車の中から長い髪のきれいな女の人が叫んでいた。
「おーーー、久しぶり。」
先生が階段を上がって車の方へ駆け寄った。
楽しそうに、女の人と話している。
友達かな。
地元なんだし、友達にも会うよね。
先生は、年上だからそれなりに恋愛も色々経験してる訳で……当たり前のことだ。
どんなに頑張ってもその中には入れない。
気にしない、気にしない。
しばらくして先生が帰ってきた。
「さっきの子は小学校からの同級生で……
少し間があって、
「葵には隠したくないから言うけど……高校の時、付き合ってた。今は向こうも結婚してるし3年ぶりに会ったから。」
3年ぶりに会ったから何?
今は何もない、ってこと?
そんなこと、気にしないよ。
波の音が聞こえる。
どこか懐かしく感じる潮の香り。
「さっ、行こうか。」
先生に促されて海を後にする。
雲に隠れた太陽と湿気を含んだ潮風が俺の体を静かに冷やしていった。
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