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葵と森田1
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(葵語り)
先生の家に行って元気が出た。
精神的に限界だった。
森田から逃げたい気持ちが強くて、状況を避けることしか考えていなかった。
先生にくっついて、ぎゅってしてもらって、セックスしたら、満たされた。
すっぽり包まれて溢れてくる愛おしさを体に受ける。
自分が愛されてるって感じると、何でもできそうな気がする。
愛って大切なんだなぁと。
心地のいい自分だけの場所があるのは幸せなことだと思った。
家に帰ってから携帯に電源を入れる。
未読、不在着信の数に心の準備はしてたけど、ビビった。
森田にメールを打つ。
『月曜日の放課後、話がある』
打った途端、着信があった。
森田の電話に出る気は全く無かった。
無視したらメールで返ってきた。
『わかりました。月曜日の放課後、化学室で待ってます。』
化学室……?おかしいと思った。
でも、その時の俺は深く考えもせず、了解の旨を返信した。
月曜日の放課後。
島田にも森田と話すことを伝えた。
案の定、同行を強く熱望されたが断った。
これは、俺と森田の問題だから、自分で解決する。
人気の無い化学室は静かだった。
窓の半分は遮光カーテンが引かれていて薄暗い。
化学室独特の水の冷たさに似た空気があまり得意ではない。
森田は……いない?
「伊藤先輩。お久しぶりです。」
久しぶりって先週の金曜日に会っただろ。
入り口付近に立っていたのに気づかなかった。
その時、森田が内側から鍵を閉めたのも気がつかなかった。
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