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病院の経営と、医師の仕事、潤のこと。
やるべき事、考えることが多すぎて、誠一郎の心身も疲弊する。
しかし、負けてはいられないのだ。
人生に、大きな山場が来た。ここを越えるのだ。
潤を一人暮らしをさせるとして、
毎日夕食を摂りに実家へ帰らせようか。
佳子が毎日食事を届けるのは大変すぎる。
かといって、外食はあり得ない。
潤は、まだ普通食が無理なのだ。
監視されているように感じれば、一人暮らしの意味も無い。
自由にさせてやりたい。
しかし、潤は危うい。
洗濯や掃除は一体どうするのか。
まだ、起きて学校へ行くだけで精一杯だろうに。
潤の今を表すような、無機質な部屋、
人間がいた気配のない、整ったモノトーンの潤の部屋で、
誠一郎は気を引き締めた。
一つ一つ、クリアしていくのだ。
それしか無い。
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