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誠一郎は驚いた。
全く予期していないことに。
そして、感謝した。この現実に。
潤が、見知らぬ町に一人ではないことに。
「あの、、あの、、天海に話していいですか?
僕たち、できる事があったらやりますからっっ!
遠慮なく言ってくださいねっっ!」
ほんの少ししか一緒に過ごしていない日向が、
これ程潤を思ってくれる事が不思議だった。
これが、人の縁なんだろうか。
家族以上に家族のように思ってくれる。
「ありがとう。
潤の一人暮らしの事は、潤がしっかりするまで、誰にも知られたくないんだ。
話すのは天海くんにだけにして欲しい。
ところで、 この頃天海くんに会えないが、彼は、、?」
「あ、、天海、、、
誤解だって言ってるのに、、あいつ、、
あ、、天海、、『潤は俺がいると具合が悪くなる』って言って、
ずっと、お見舞いに来てません。
本当は凄く来たくて、潤のこと気になっていて、
潤のこと大好きなんです」
「潤が、、?天海くんが来ると、、?
それは無いと思うよ。
人に触れられるのを嫌がる潤が、
天海くんに背中に手を置かれて、安心して眠っていた。
日向くんにもだ。
潤は、他人がいる間に、眠ることも出来ないでいたのに、
日向くんがいるときに眠っていったのは、
潤は、、気を許してるんだと、、思う、、」
誠一郎は、泣きそうになっていた。
自分には与えられない安心感を、彼らは潤に与えられるのだ。
彼らへの感謝と 自分の不甲斐なさ。
「お父さん、それが本当なら、僕、天海に伝えます。
潤くんにはもう味方が2人います。
2人から、3人、10人、、100人って、、増やしていきます!」
「100人って、、っっ、、」
誠一郎の涙は引っこみ、笑った。
日向くんだったら、出来る気もして、人を瞬時に明るくさせる力に感動すら覚えた。
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