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「おい、降谷!さがれさがれ、3歩うしろーっ!」
ホントは、ピッチング練習だけしていたいけれど、
試合ではレフトを守る事もあるから、と守備練習もする。ヤだけど。
フライの落下点に入るのはなかなか難しい。
とてとて動いていると純さんが声を掛けてくれる。
さんぽ、うしろ。いっぽ、にほ、さんぽ。
3歩下がって構えたグローブにパシンと球が収まる。すごい。
「よっし降谷!ナイスキャッチ!」
純さんは、よく誉めてくれる。言葉は乱暴だけど、人の悪口は言わないし、さりげなくフォローしてくれるし、ホントはやさしい人だ。
こんな捕り方、ちっともカッコよくないのは自分でも分かってる。
でも、誉められると嬉しい。御幸先パイは、僕が速い球を投げたって、ちっとも誉めてくれないし。ツーン
「…♪」
にこにこオーラで純さんを見ると、ニカッと笑う。かわいい。
「捕るのは、だいぶ慣れてきたな。あとは自分で判断 出来りゃあなー」
僕の方が純さんより背が高いから、見下ろすようになる。かわいい。
「まあ、レフト正面の打球さえ外さないでくれりゃ、あとはオレが何とかしてやるよ!ダハハ」
純さんが笑う。やっぱり、かわいい。
僕は、この先輩が気になって仕方ない。誉めてもらいたいし、もっと話もしたい。
何でだろう。何で、こんなに気になるんだろう…?
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