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〃 ③
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はっきり言って目障り、御幸一也。
純の、夏大の後のヘコみようは見ていられない位だった。
心の整理がついてたか分からないけど、
秋大の決勝は3年も皆、応援に行って。
優勝して、アイツらがセンバツ…甲子園行きを
決めた時に、「いいな、アイツら」なんて
素直に口に出せるのは、純だけだよ。
オレ達の皆が思ってて、でも言えないで飲み込んでいた言葉だ。
それを、ひがむ訳でもなく。
本当に心から漏れた一言だった。
「そういう事 言わない」って オレは純にチョップしたけど。
ホントはオレだって、そう思ってたよ。
ましてや、弟が甲子園に行くんだもんね。
オレが届かなかった場所に、春市が。
誇らしいけど、悔しさもある。
言わないけど。
兄だから。
それから、
御幸はケガで練習が出来なくて。
クリスのトコロにも行ってたらしいけど、
純のトコロにも やたらと来るようになった。
あー、そして、アレだ、あの日。
12月の、あの日。
オレは進路のコトで担任のトコロに行って、
教室に戻って来たら。
あの2人が。純と御幸が。
いたんだ、この教室に。
机を挟んで、純は椅子に座っていた。
御幸は、机に手を付いて純の顔を見ていた。
何か喋りかけた純に、御幸の顔が下りていって……
純にキスしたんだ。
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