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生徒会長-2-
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俺は、取り敢えずこの人物が誰かを知ろうと思い口を開いて問いかける。
「……誰ですか?」
もしも、友人じゃなかった場合の保険として敬語で問いかけると布の動きがピタリと止まった。
康汰の時とは違い、返事は返ってこなかったが何故か優しい手つきで頭を撫でられた。
頭を撫でられるとは思わずに身構えるとまた“良く知っている人物”の声が聞こえてきた。
「司の髪は相変わらずサラサラですね」
「は? ……え? ……修二?」
「はい。そうですよ」
声の主は、俺の中学からの友達【高橋 修二】だった。
修二は、中学と高校一緒の大切な親友だ。他の友人達とは違い髪も染める事もなければ、馬鹿騒ぎをするような人間ではないが、真面目で品行方正しかも中学高校と生徒会長を任されていた人望の厚い奴だ。
他の奴等にも言えることだが、俺みたいな平凡な奴が何で友達なのか分からないくらい真面目で良い奴だ。
一番こんな事には関わらなさそうなのが修二がなのに何でこんな場所に居るんだ。助けに来てくれたのかと少し思ったが一向に手錠を外してくれる気配はなくて俺は口を開いた。
「……なんで、修二が此処に居るんだ?」
「司が居るからですかね」
「俺が……居るから……?」
「はい。それ以外理由が必要ですか?」
修二に疑問をぶつけると二人のよう曖昧に答える事はなかったが質問にはちゃんと答えてはくれなかった。
俺の問いをはぐらかし、俺の頭を優しく撫でると耳に触れるだけのキスを落とした。
「修二、どうし……」
「司は、キスする場所に意味があること知ってますか?」
修二の行動に嫌な予感がして「どうして耳なんかにキスしたんだ」と訊こうとしたが声を被せられてしまい聞くことが出来なかった。
とりあえず、俺は「知らない」と言うと修二は俺の髪に優しく触れると右耳の近くで囁いた。
「耳にキスする意味は誘惑です。どういう事か分かりますか?」
「修二……なに……言って……」
修二が、耳元で甘く囁きキスを落としてくるものだから拓海を思い出して声が自然と震える。
「司。誘惑の意味は分かりますよね?」
「な……なに」
「私は司が欲しい。所有とかではなく司と恋人になりたい」
“恋人”そう言われて無意識に片手を握りしめる。
修二までそんな事言ってくるのか分からない分かりたくない。
分かりたくなくて知りたくなくて、片手を思い切り握りしめるとブチッという音がして血が滲む感触があった。
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