アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
大ゲンカ
-
side 南
放課後になり部活へ来たがやたら佐々木が絡んできた。
「ウザい」
練習中も休憩中も自分の側を一時も離れずにやたら体に触れてきたりする佐々木にボソリと南は呟く。
「ひでぇー!誰のために協力してると思ってんだよ」
「だって、すっごく邪魔なんだからっ!練習ぐらいちゃんとさせてくれよ」
ムッときて言い返すと佐々木は賀川へちらっと視線を送ってすぐに満足気な顔で南の肩を組んできた。
「何っ?」
「賀川が見てる」
不機嫌は南とは裏腹に佐々木はウヒヒと上機嫌だ。
「これ、本当に効果あるのか?」
「あるある!間違いなくある!」
「・・・・・」
じとーっと見つめてくる南に佐々木は本当に楽しそうに笑う。
「お前、愛されてるねー」
「はぁ?」
「だって、賀川の事見てみ?すげぇ怒ってんじゃん」
佐々木の言葉に釣られて賀川を見ると賀川は背中を向けて弓の手入れをしていた。
「嘘つき!バカっ!!超無視じゃんかっ!!!」
ボカボカと佐々木の頭を南が殴ると佐々木はゲラゲラ笑って小声で伝えてきた。
「お前が見るときだけ後ろ向くんだよ。プライド高いから嫉妬してるってバレたくないんだろ」
「嫉妬?あいつが?俺に?するわけないじゃん。だいたい相手はお前だし。俺がお前に抱きついたって全く効果なんてないっつーの!!!だからこの作戦自体が全然効果ないんだから無意味だってば!ほら、練習するぞ」
「んなことねーよ。そんなに言うなら抱きついてみろよ」
佐々木はそう言って南の腕を掴んで引き寄せ抱き締めてきた。
「お前、細っ!」
「うわぁ!変なとこ触んなっ!!」
ギャアギャア騒ぐ二人に部員全員の視線が注がれた。
「お前ら!さっきからやる気ないなら帰れー!」
部長が流石にキレて怒鳴ると二人はピタッと止まり頭を下げた。
もちろん、その光景を賀川も見ていた。
部長に怒られた事を佐々木にブチブチ文句を言う南は
まだ賀川の嫉妬が怒りへ変わってる事も知らずにいた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
84 / 319