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color れいちぇるサイド~オリジナル。Not BL〔フィクション〕
color れいちぇるさいど⑥~オリジナル。フィクション
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その日私はめいべるを訪ねた。
昨日はちょっと冷たかったなと反省したつもりだった。
でもその日、めいべるはグチっていた。
心配して声かけに行ったら、私にはけんもほろろだったのよ?
ひどいわよねえ。
盛り上がってる。
私は全く気づかないふりで書き込んだ。
昨日はありがとう。
ちゃんとお礼もできなかったから今改めてお礼にきました。
いつでもお店のほう、寄ってね♡
めいべるは恐縮がりつつ、いつしか仲間にとけ込んでいったけど、ちょっとキャラクターが特異だったかな。
幽霊は見えちゃうし、お仕事は介護だし、家族に愛されてない、といいきってた。
どう接していいのかわからないままに話してる。
ソツないけど、彼女の肉声じゃない気がする。
苛立つ。
夜半。
大概の人は眠っている。
たまたま超早起きしてた私は彼女の、ゆみを許してやってほしいという書き込みを読んだ。
ゆみ。
誰だかわからないけど、それめいべるには大事な人なんだ。
私は書き込んだ。
どんな立ち位置のひとかわからないけど、あなたにとって大事な人なら、きっと私にとっても大事な人だよ。
このときめいべるは誰にでなく、明らかに空間、無人空間に向けてつぶやいていた。
私はそれに答えてしまったのだと思う。
そしてめいべるは私を唯一の、信頼するにたる人と思ったのだと思う。
35の私を母のように慕う44
奇妙な構図が始まったのだった。
夜も。
昼も。
店にいるめいべる。
ひざしが押しかけちいままなら、めいべるは店に居着いた半住人だった。
ひざしみたいに仕切らないでと思い、めいべるみたいに入り浸らないでと思う。
それでいて、他の人とうまくやってくれてるならいいと…
その程度に考えながら、自分は『読書室』に行く。
あまり語らないcolorに癒される。
幽霊譚を疎みながら、自分の直感力は信じていたり、思えばこのころの私は、矛盾の塊だった。
いろんな人のいるなかで、私は人を分類する。
作品を書く参考になることもあれば、人は難しいと頭を抱えることもある。
私をわかろうとしてくれる人は『いい人』で、わかろうとしてくれない人は『いい人』じゃない。
そんな身勝手なことにあぐらをかいていたのがこの頃の私だった気がする…
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