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始まり
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窓の外から春の匂いがする。
ピンク色の綺麗な桜の花びらが少し開いた窓の隙間からヒラヒラと入ってくる。
俺は今日から高校一年生だ。
真新しいブレザーの袖に腕を通し、筆記用具などを入れたスクールバッグを手にし、ローファーを履き、行ってきますと家を出る。
家から高校までの距離はそう遠くはない。
歩いて行ける距離だ。
だからこの高校を選んだんだけどね。
その高校は自宅からと寮生活を選べたけど俺は自炊も家事も何も出来ないから自宅から通うことにした。
高校に着き、まず初めに人が群がっているクラス分けの紙が貼ってある掲示板を高校一年生男子の平均身長より少し低めの身長で見る。
俺のクラスは1年D組。
下駄箱に下靴を入れ、持ってきた上靴に履き替える。
俺の席は相原だから廊下側の一番前の席。
いっつもこの苗字が嫌で仕方ない。
だってそのせいで席替えをするまではずっと一番前でサボりたくてもサボれないじゃん。
俺は席に着く。
唯一の友達、親友というのだろう。
別の高校に進学していった。
だから今は一人。
もう友達を作る気はない。
寄ってくるなオーラを出しておけば問題はない。
誰も寄ってこないはず。
「お前、一人?」
前言撤回。
寄ってくる好き者もいる。
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