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波立つ
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「え!?それってどういうこと!?というかあっちゃん何でそれ言わなかったの!?」
「っあれが野崎って知らなかったし!遠目だったから確証無かった……悪い、三浦」
「いやいや、謝らないでくれ秋野くん」
そう言っても秋野くんは眉を下げて捨てられた子犬のような顔をする。そんな姿を見てられなくて、俺はぐっと秋野くんの手を握った。
「秋野くん、言ってくれてありがとう」
「っ……三浦」
「気にしなくていいんだ。それに俺の為を思って言いにくかったのだろう?」
言いずらそうにしていた秋野くんの顔を思い出して、笑う。それから俺は立ち上がった。
「もう一度野崎くんと話してくる、すまないが東雲に伝えておいてくれないか?」
「え、ちょっと待ってよみっちゃん!それって危ないんじゃないの!?」
「……野崎くんが東雲を、好きだからこんな事をしていたとしても俺は彼と仲良くなりたい。友達、だって言ったからな」
話し合って、分かってもらいたい。分かってあげたい。
彼の想いも俺の想いも、同じ愛だ。東雲と離れる訳じゃないし離れたくない。
だけどそれを分かってもらいたいんだ。野崎くんはだいじな友達だから。
「じゃあ行ってくる!」
「っちょっと待て!!三浦!おい!」
秋野くんの声に振り向いて手を降った。
そして俺は野崎くんを捜しに走り出した。秋野くんが見えなくなると俺にふと声が掛かる。
「三浦」
その瞬間、目の前が真っ暗になった。
「……あっちゃん、これってまずくないかな……?」
「ヤバイに決まってんだろっ!!俺は三浦を追いかけるからお前は東雲に知らせに行け!早く!!」
「う、うん!!!」
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