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どうする。どうやって逃げる。
ダッシュで外に逃げる?横を通って?
無理だ、捕まる。むしろ状況が悪化する。
なら、どうする。
思い留まらせるしかない…んだよね。
恐怖と緊張で浅い息を吐きながら、なんとか心を落ち着かせる。ここからは、一言一言気を付けないと。
「ピ、ピアスなら君の方が似合うと思うよ。
僕あんまりオシャレとかに関心ないし、さ」
「俺はお前と同じピアスが付けたい」
「お揃いなら、えっと、キーホルダーとかは?」
「ならキーホルダーもお揃いの買おうか」
ど、どうしよう…
このままじゃピアス開けられてしまう。
考えろ僕!働け!僕の脳味噌!
「ていうか、そもそもお洒落のために開ける訳じゃないしね?」
え?
なら、何のために開けるの。
「不思議そうな顔も可愛いなあ。
おんなじピアス付けたら、お前は俺のってことが皆んなに見せつけられるよね。
それに、お前の体に俺の所有印を示す為の一生消えない傷を付けれるなんてこれ以上最高なことなんてないよ。」
呼吸が止まった。やっとのことで絞り出した息は震えていた。このままこいつと一緒にいるのはやばい。
思い留まらせるなんて無理だ。
逃げるしかない。
震える息を呑み込んで覚悟を決めた。
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