アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
彼の思いは過去に囚われない1 #山河side
-
体育祭当日。
神無月は何かを隠しているようだった。
100メートル競走が始まる頃…
そこに神無月はいた。
痛みに耐えるような…そんな辛そうな表情で前を向いて歩いている。
…少し歩き方に違和感を感じる。
時々、無意識だろうが手が腹に向いているので腹を怪我したのだろう。
歩くたびに辛そうだ。
声をかけようかと一瞬迷ったが、必要ないだろうと判断する。
それに今、オレが声をかけても余計に混乱させて荒れるだけだ。
神無月が何も言わないなら、動かないのならばそれは必要ないのだろう。
危なそうなときはいつでも動けるようにと前の方に移動する。
ふっ、と一瞬だが神無月と目があった気がした。
気のせいかもしれない。
だが、辛そうにしながらもその目は強い意思を持っていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
37 / 451