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彼の思いは過去に囚われない2 #山河side
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――…ついに神無月の走る番になった。
パンッとスターターピストルの音が耳に響く。
その音と同時に神無月は走り出した。
六人のうち二人はやる気の無さそうな小さな男たち。三人は真面目に走っている。
そのうちの一人は体育会系なのだろうか…とても速い。
どんどんスピードを上げて神無月との差をつける。
神無月はスタートから飛び出た瞬間は4位だったが、それでも神無月は必死に走っているようだ。
そして一人、二人と抜き…
結果‐2位‐
ゴールした後の神無月の顔色は最悪だった。
フラフラと今にも倒れそうだ。
気がついた時には咄嗟に走り出していた。
長年の感覚か、あれは危ないと思った。
神無月は少し悔しそうに、どこか満足そうに笑った後、力なくその場に倒れていった。
一瞬の出来事で、ギリギリ間に合うことができた。
地面に着く前にぽすっ、と小さな音がなり腕のなかにおさまった神無月を支える。
神無月の体は熱くて、とても軽かった。
腕を持って横抱きにした後、神無月は少し目を開けた。
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