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過食症-khr-
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過食症とは、
お腹がいっぱいでも多くの食べ物を食べて、その後に嫌悪感に襲われて嘔吐や下痢を繰り返す精神的なものからくる病気。
簡単に説明するとこんな感じ。
なんでこんな説明をしたかというも俺は過食症なんだ。
この病気は思春期のスタイルや体重を気にする女の子に多いんだって。
なんで俺がこんな病気になったんだろう。
厳密に病気っていうかは分からないけど。
小学生の頃からおとこおんなって言われてきた。
それも原因だったりするのかな。
それとも俺の心が弱いから?
気付いていなかっただけで体重とかスタイルとか気にしていたのかな?
こんな俺のことをこーすけはどう思うのかな。
こーすけとは長い付き合いで所謂幼馴染みというものだ。
こーすけに対する気持ちに気付いたのは中学生の頃。
前からいじめから助けてもらっていたが、その時は気持ちに気付けなかった。
こーすけも俺のことを好きでいてくれたみたいで付き合うようになった。
俺の症状は高校生の時からで、その時からずっとこーすけに支えてもらっている。
こーすけにはたくさん迷惑かけた。
だからもうこーすけとは離れてひとり立ちしないと…。
大好きだからこそ、離れなければならない時が来る。
それでも大好きな人に会いたいと思ってしまう。
また食べ物を口に運ぶ。
「また食べちゃった。吐かないと…」
そしてまた口に手を突っ込み、無理矢理にでも吐く。
「苦しいよ…こーすけ…」
いつも彼の名前を呼んでしまう。
これだからいつまでもこーすけのことを忘れられないんだ。
不意にインターホンが鳴る。
ドアの向こうからはフジらしき声がする。
こーすけじゃないことに悲しいような安心したような複雑な気持ちになる。
「フジ、なんのよ、う?」
フジの隣にいる人物に驚く。
「俺1人じゃヒラは会ってくれないからって俺に頼んできたんだよ」
「こーすけ、帰って」
「え…」
「帰ってよ!」
暖かみを感じる。
こーすけの匂いがする。
「ヒラは俺のことを嫌いになったのか?俺はヒラのことを嫌いになれないし辛い顔してるヒラなんて見たくない。もっと俺を頼れよ」
考えてもいなかった言葉。
「だって…ずっと、こーすけに、いて、もらって、迷惑だと思って…」
涙が次から次へと溢れ出てくる。
「っ…?!迷惑なんて思うわけないだろ?!俺はヒラのことを愛してるんだから」
「俺も、愛してる」
「家の中でやってくれよ」
完全空気と化していたフジが口を挟んできた。
「ご、ごめん」
ここが玄関だということに気付き、途端に恥ずかしくなる。
「じゃ、続きはベッドの上でな?」
「え、ちょっと!フジ、助けて」
「頑張ってねー」
フジは手をひらひらさせて玄関の扉を閉めた。
依然、こーすけはニヤニヤとしている。
ベッドの上で何が行われるかは想像がつく。
こうなれば言うことはただ一つ。
「…こーすけ、優しくしてね」
「今日はたっぷり可愛がってやるよ」
11.29
過食症-khr-【完】
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