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どうしても好きな人-fjrt-
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俺にはどうしようもなく好きな人がいる。
その人はキヨと仲が良くてキヨが羨ましいと思ってしまう。
俺も気持ちに気付いてもらおうと思って色々とやるけど元々ボディタッチの多い俺の行為に気付いてもらえるわけがない。
それにその人は鈍感ときた。
気付いてもらおうというのがそもそもの間違いだ。
これだから俺は女子力が高いと言われてしまうんだ。
いつまでもウジウジしてるから。
だから今日、キヨ達に背中を押され、レトさんに告白をしようと思う。
ラインで俺のうちに来いと連絡して恐らくそろそろ来る頃だろう。
軽やかな音でインターホンがなる。
今の俺は軽やかな音という表現を使うほど余裕でないんだよ!
分かりやすくするために使ったけど。
玄関の扉を開けると、そこには愛してやまないレトさんが立っていた。
「いらっしゃい、レトさん」
「おっじゃましまーす」
レトさんを中に招き入れる。
「暖かい」
「外寒いと思ってレトさんの為に部屋暖めておいたんだ」
「ありがとう」
満面の笑みでそう言うレトさん。
俺はそのレトさんの笑顔にすごく弱い。
ニヤけそうになり、慌てて口元を手で隠す。
「それで今日はどうしたん?フジくんから連絡くれるなんて珍しいやん」
「あのさ…伝えたいことがあって…」
「伝えたいこと?」
首をコテンと傾げる。
あざとすぎるでしょ、レトさん。
「俺、レトさんのことが…その、なんていうかな…」
いざ、好きな人を目の前にすると恥ずかしくなって言葉に詰まる。
「いつものフジくんらしくないよ?」
俯いてる俺の顔を覗き込んでくるレトさん。
そうだ、抱きつけば言えるかもしれない、そう思い、レトさんに抱きつく。
「え…フジ、くん…?」
「俺、レトさんのことが好きなんだ。大好きで大好きで俺のものにしたいくらい好きでたまらない」
気持ち悪いとか思われたかな。
そんな心配を他所に俺の背中に手を回してくれる。
「俺もフジくんのことが大好きやで。俺をフジくんのものにして」
「レトさん、それ本当?!」
レトさんは恥ずかしそうに頷く。
夢みたいだ。
レトさんは俺のものになったんだ。
可愛い可愛い俺のレトさん。
12.12
どうしても好きな人-fjrt-【完】
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