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③おまけ
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再び弁当を食べ始める俺。
がっくり肩を落とす佐伯。
他のみんなはまだグランドを見ていた。
『飯沼っちの弟、可愛いね。後藤弟と違って』
『おい、俺の弟も褒めろ!』
『う、うん?可愛いかな?ご、後藤の弟も、か、カッコイイよ?』
『いや、飯沼っち、無理すんなって』
『まぁ、後藤よりはカッコイイかも。いい子そうだし』
『いや!俺のが優しいぜ?』
『何言っちゃってんの。...あれ?矢沢?』
田崎の声に、みんなの視線は再びグランドに集まる。
矢沢は真っ直ぐに凪たちのグループに突っ込んでいく。そして、何やら凪に話しかけているようだ。何を言っているか分からないが、身振り手振りで一生懸命な感じがする。
『飯沼っちの弟って、矢沢と知り合い?』
『んー?何の接点もないはずだけどなぁ』
その様子を見ていると、矢沢は次に凪の手を掴みその場から離れていく。残された後藤弟含め友人達はポカンとしているようだ。
『え?え?え?な、何?凪、どこ連れてかれるの?』
『...分からん。矢沢の考えはいつもどこかぶっ飛んでいるし』
慌てふためく飯沼に、どうする事もできない俺達は同情の瞳で飯沼を見る。
『でも、痛い事とかそういうのはやらないから大丈夫だと思うよ』
そこら辺の常識はあるよ、と花木からよく分からない慰めを受けている。
『や、でも、なんかヤバくない?俺、ちょっと矢沢探してー...』
顔を青くさせて飯沼が立ち上がる。
俺も可愛い凪が心配でその後に続いて立ち上がると、廊下から何やら大声が聞こえてくる。
思わず動きを止めた俺と飯沼。
みんなの視線は廊下の先へ。
『ここ!ここに居るから!!』
聞こえてきたのは、矢沢の声。
そして、どうやら凪も一緒に居るようだ。
『あ、矢沢?ちょ、凪?』
動き出した飯沼が、ドアに向かおうと動き出した。
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