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⑥おまけ
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『兄ちゃん。俺、男だけど、まだ会ったばっかりだけど、や...勇吾さんのそばにいたいんだ。』
凪はしっかりと、飯沼の目を見て、震える手をぎゅっと握りしめて、自分の言葉で伝えていた。
凪。あんなに小さかったのに...。
しかし、なんで相手が矢沢なんだ。
どうやらお互いに一目惚れらしい。
『んー...。矢沢も凪もバカ正直だよ。わざわざ俺に許可取らなくても付き合うことはできたでしょ?』
『いや!お兄さんに内緒で付き合うとか俺にはできない!』
『お兄さんはやめて!』
『本当に、まだお互いよく知り合ってもいないけど大切にしたいんだ。一生隣にいるって誓ったんだよ』
そう言って、矢沢は凪の手を握って優しく優しく微笑んだ。
『...勇吾さん』
凪も安心したように、笑った。
『...もー!!反対なんてできないよ!可愛い弟に恋人ができたのは複雑だけど!なんか、矢沢、重いけど!!ってか、展開早すぎない?』
『飯沼兄さん!!!』
『兄ちゃ...!!』
『飯沼兄さんもやめてっ!!!』
矢沢と凪に抱きつかれた飯沼は、叫んだ。
『わぉ!感動!』
『えー?認めちゃうの?つまんねー!』
『しっかし、飯沼っち。いくら身内だからっても弟に同性の恋人なんてよく受け入れたね。あ、俺ももちのろんで偏見とかないよ!』
『そりゃ、仲良しの佑ちんと佐伯見てるからやっぱ偏見はないんじゃないの?』
後藤と鹿島のセリフに、飯沼が弾かれたようにこっちを見た。
『えっ!?佑汰と佐伯ってそうなの??』
あ、言ってなかったや、俺。
それにつられるように、佐伯も俺を見る。
すんごい目を見開いて。
いや、イケメンだから凄みがあって怖いね。
『あ、...うん。実は、ね。』
とても2人の視線に耐えられなくて、横にいる花木に向かって頷いた。
花木も苦笑で頷いている。
『佑汰...』
『せ、先週くらいからお付き合いして、ます』
顔が熱くなる。俯いた。
最後はもにょもにょになってしまったけど、上出来!って感じで佐伯の大きな手が頭を撫でてくれたから、嬉しかった。
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