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黄瀬side
黒子っちが死んだ
ちょうど数時間前、些細な喧嘩をした
その些細な喧嘩がやがて大きくなり、俺は家から飛び出した
「ハァッハァッハァッ」
無我夢中で走り続けた
近くの信号機が青に変わり、そのまま走り続けると、左側から俺にめがけてくるトラック
やだ、黒子っち
俺、死にたくない……
そう思った時、突然飛ばされる俺の身体
でもおかしい……
トラックの衝突じゃない
目を開くと、
「黄瀬くん」
「黒子っち?」
それが、彼の最後の言葉で俺の前で轢かれ、亡くなった
俺は信じられなかった
あの喧嘩のせいで……
もし俺が家から飛び出さなければ……
そして、俺は病院に行くべきだったのに赤司っちに任せ、俺は一旦家に帰った
どれくらいたっただろうか
プルルルル
嫌に響く着信
相手を見ると赤司っちからで、すぐ電話をとると、
「テツヤが死んだ」
その一言だけ
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
小さな子供のように俺は声を上げた
その後、病院で亡くなった黒子っちをみて、俺は自殺をしようとした
だが、赤司っちが止めてくれたときこう言われた
¨テツヤが守ってくれた命だろ¨って言われてたから、一ヶ月が過ぎ、毎日のように泣きつかれた子供のように、その日も俺は眠りについた────。
夢に黒子っちがでてきた
「黄瀬くん」
「……黒子っち!」
俺は勢いよく彼に抱きついた
「ごめんっ……、俺のせいでごめん」
泣きじゃくる俺に、黒子っちは優しく背中をなでてくれた
「黄瀬くんのせいではありません
あれは僕の意志でしたことです
何一つ君は悪くありません」
「けどっ…!」
「黄瀬くん!!」
そう言われてつねられる俺のほほ
「……痛いっスよ、黒子っち」
すると満足げな顔で、
「これでおあいこですね」
そう言って俺が好きだった黒子っちの笑顔を見せてくれた
俺はその瞬間、目から沢山の涙が溢れでた
「全く泣き虫ですね、君は」
「うぅっ、ヒック……」
「僕は君に言いたいことがあってきたんです」
「言いたいこと??」
「はい
少し照れくさいんですが、黄瀬くんのことを愛してます
もう、僕は君と共に生きれない
けれど君はきっと一人でも生きていけます
黄瀬くん、涙拭いてください」
そう言って、ハンカチで俺の涙を拭いてくれる黒子っち
「っ、俺は……
黒子っちがいないなんて……」
「いつか幸せになってください」
「え?」
「僕の分まで笑わなくていい、泣かなくていい
いずれ時が、君を癒してくれるでしょう
いつか僕のことを過去にしてくれる」
「やだっ、やだよ……
おれっ、……黒子っちを過去に
……過去になんかできない!! 」
「今はできなくても´いずれ´のはなしです
ねぇ、黄瀬くん――」
「どうしたんスか?」
「あの日の約束、今実行しましょ
散歩しましょうか?」
叶わなかった散歩の約束
それが今、叶う
それに俺は涙を流す
「もちろん、行こうっス」
黒子っちに手を差し伸べ散歩してるとやがて、黒子っちの体は透け始めそして――
「黄瀬くん、もう時間です
さよなら」
最後に笑顔を向けて、彼は俺の夢から消えた
ねぇ、黒子っち
君に会いたいっス
心から思う、けどいつか合う日まで……
´バイバイ´
end
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