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『8600』 <Side騎亥
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『やっぱり、譲ることは出来ない』
電話口で、アイツはそう言った。
きっぱりと、あの玩具はオレの物だと、言い放った。
わかっていたさ。知っていた。
お前にアレを譲る気が無いことくらい。
『お詫びに新しいの買ってやるよ。金、出してやるから、No.教えて…』
半ば、投げやりにも取れる声。
「僕たちに合う奴隷なんて居ると思う?」
呆れるように放った僕の言葉に、電話の相手は、ははっと声を立てて笑った。
笑い声に馬鹿にされた気がして、心が毛羽立った。
むっとした僕の雰囲気を察したように、電話の向こうで、小さな謝罪の言葉が囁かれた。
『わかった、オレが見繕うよ。伝はあるから』
少しして、僕のところに連絡が入った。
【試供】の金も出してやるから、とりあえずコイツを試してみろって。
ソイツのNo.は『8600』
ハロと呼ばれるコだった。
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