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昼休憩
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加藤と別れた櫻木は、課長に一緒に外回りへ来てくれと頼まれ会社に着いて早々また外へと飛び出した。
課長と得意先へ行き爽やかオーラを放ちながら櫻木は仕事をこなしていく。その仕事のこなし方に課長は感心しているのか終始安心した表情を浮かべている。
途中で課長は会社に戻り、櫻木は一人で得意先を回り契約をもぎ取って何とか昼には会社に戻る事が出来た。会社のビルを見て櫻木は疲れたのか小さくため息を吐くと営業部へと急いで向かう。
「只今戻りました」
櫻木は、営業部のドアを開けてそう言うと殆ど昼休憩に入っていて同僚達からの返事はなかった。その代わり、加藤が待ってましたと言わんばかりに立ち上がって櫻木の元へやって来た。
加藤はにっこりと笑うと櫻木の肩をバシバシと叩き口を開いた。
「流石、櫻木だねぇ。ちゃんと昼に帰ってくるなんて偉い偉い。じゃあ、早速社食行こうよ」
「荷物置いてくる」
そう言って、自分のデスクに荷物を置いて暑いのかネクタイを緩めると櫻木は加藤と並んで歩き出した。
他愛もない話をしながら食堂に着き、加藤は誰かを見つけたのか手を振る。
手を振られた相手はレディーススーツに身を包みロングヘアーがとても良く似合う櫻木と同い年くらいの若い女性だった。
女性は、手を振り替えして此方まで歩いて来ると腰に手を当てて櫻木を見た。
「櫻木久しぶり。元気してた?」
「上原久しぶり。まぁまぁだな。お前は?」
「んー。あたしもまぁまぁかな? そうだ席もう確保してあるの。学生時代みたいに話沢山訊きたいし早く注文して席に座ろう」
そう言いながら微笑んでいる【上原 佳奈】は櫻木の大学からの友人だ。彼女は奥の席を指差すと券売機を指差して自分のポケットから食券を取り出して揺らして見せた。
櫻木と加藤は急かされるように券売機で食券を買い注文すると席についた。
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