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勇者、再開すっ☆
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俺はルイに肩車をしながら自室へ戻り、急いで、魔界へ行く準備をした。
「パパ、カッコいい~!」
「そーだろ?この鎧を着てパパはママと戦ったんだ。いずれお前にも似合う勇者鎧が着れるぞ~。」
「赤と金で王様みたい!」
「そうだよ、赤は俺の魂の色を表していて、金は王族の証なんだ。でも、今の俺にはこの金がわずらわしい。」
俺の話を聞いていたルイはシュンとしてしまった。
シュンとしている姿も可愛らしいがヤッパリ、家族には笑顔でいてもらいたいものだ。
「よし、ルイ。これから魔界へ行ってお母さんに謝って一緒にかえってこよう‼」
「微力ながら私もお手伝いしますぞ、勇者様。」
ルイはどこかの本にそう書いてあったのか、僧侶のようなセリフを言った。
「めんどくさいから、一気に第9魔王城のほうまでジャンプするか。」
「そんなことできるの?」
これはちょっとチート技だからルイには教えないでおこう。
多分魔王側からしたらふざけんな、この野郎的な技だ。
俺はラクリマを掲げた。
「座標はブックマークM9、移動者は2名。目的は我妻、もとい、勇者の息子の奪還。」
次の瞬間、眼をあけるとすでに第9魔王城に着いていた。
ルイは初めての魔界なのかキョロキョロしていた。
「入るぞ。」そう言って、ルイをかばいながら城へと侵入した。
『侵入者、発見‼侵入者、発見‼ 直ちにSEKOME隊出動‼』
よし、うまく見つかった。これで一気に行ける。
第9魔王城は迷路みたいに入り組んでいることで有名だ。
番人はさほど強くないが迷路と多くの魔物との戦闘が厳しいのだ。
こうやって、見つかってしまえば番人のところまでとっとといける。
これは勇者裏技㊙であるため、あまり使いたくないが仕方がない。
「貴方が侵入者ね?あら、貴方は前にも来たことがあるわね。なんのよう、まあいいわ。ちょうど暇だったの。だから、死になさいっ‼」
ジルほどではないがジルに似た黒髪美人が攻撃してきた。が、おれは剣を抜かなかった。
「俺はお前を倒しに来たんじゃない、アデルロード。俺は息子とともに妻であるジルロードを取り
戻しに来たっ‼」
俺がそう言うとアデルロードはピタッと止まった。
「そう、あなたがお兄様の純潔を奪い、泣かせ、しまいには浮気までした最低クソ勇者なのね?」
かなりの悪口だが、今は放置だ。
「絶対に許さない。お前を殺してやる。」
アデルロードがそう言って、どこからか刀を出し、俺を切りつけようとした。
「待ってっ‼‼」
俺は声のするほうへ視線をむけると、そこには真っ黒で高潔な姿のジルがいた。
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