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狙い
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しかし、妙な話だ。
コイツの手にかかれば、この施設のセキュリティを解除するなど、アッと言う間の仕事だろうに
何だって俺が、手を貸さなくちゃならないんだ?
首を捻りながらも、クソ野郎の後について俺は歩き始めた。
[それにしても。マークの内部は興味深かった。毎日学ぶこと、発見がたくさんあった。]
素が出せるのが余程嬉しいのか。上機嫌で話し出した野郎は、ゲスい笑みを俺に向け、こう宣った。
[あれはもはや、パートナーとしての最高の資質だと言っても良いだろう。]
―全く。
一体何の話をしてるつもりだよ…。
「オマエのお喋りに興味はない。サッサと次の指示を出せ。」
[では、そのプールに沈められている宇宙船を浮き上がらせろ。]
「は?何だって!?」
確かに、ソイツの指差す研究所の中庭には、噴水があった。
―あの底に宇宙船…だと?
「そんな話、聞いたことがねえんだが。」
[確かにあそこに船が存在する。おまえが水中から持ち上げるか、秘密のドアから入って船を動かすか。いずれにせよあれをどうにかして、浮かせろ。]
―やれやれ。とんだオレ様だ。
取り敢えず、人選ミスだと伝えてみるか。
「生憎俺は、歩兵あがりでな。陸の上が専らで、そういう飛行機の類いは一切動かした経験がない。」
[地上戦の経験はあるのだろう?]
「まぁ、死ぬには充分な位にはな。」
[だったら、今すぐあの水を何とかしろ。これでは船に近付けない。]
―水。
なるほど、そうか。
コイツの弱点は、水。
それもたぶん、塩分や他の成分などを含まない、真水だ。
そう見当をつけると、俺は直ぐ様行動を開始した。
「了解。」
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